Mogicはかんがえる

少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。

代表取締役 山根陽一

2024.05.14

魚の骨みたいなアンテナ

以前、知り合いの心理学者に“学ぶ”というプロセスを教えてもらいました。

曰く

「子育てでいえば、親が子どもにたくさんの情報を与えればいいってもんじゃないんですね。

これがいい情報だよ、ああしないと失敗するよって言っても意味ないことが多いんです。

言った時はできても似たような場面ではダメだったり、そもそも覚えてなかったりする。

前にいったじゃない、なんで同じ失敗するの、ちょっとは考えてっていうフレーズをしょっちゅう言うことになります。

なぜだと思います?

それは子どもの頭の中に、その情報をうまくキャッチできるアンテナができてないからなんですよ。

頭の中に魚の骨みたいなアンテナがあれば、ただ見たり聞いたりするだけで情報がどんどん引っかかって、血となり肉となっていく。

そうすると、いつの間にか自然と立派な魚に仕上がるんですね。

でも、アンテナができてないとすべての情報が右から左へ流れていってしまうだけ。

その場ではうまく真似られても、腑に落ちてないから(ビジュアル的には臓腑になってないから)応用できないんです」

では、と続けてみました。

「とすれば、頭の中のアンテナってどうやって作れるんですか?」

再び曰く

「アンテナがあるということは、骨格となる基本情報なら知っているという状態です。

ベースとなる知識が多少あって、さらに全体像がわかっているとアンテナになりやすい。

下水道の知識があると、歩きながらマンホールに興味もったりしますから。

ところが、この基礎となる情報って口で言うのは簡単なんですが、、、

実は頭に入りづらいんです。

要はアンテナができる前に情報を伝えないといけないわけですから、その基礎的な情報ってどうしても退屈に見えちゃうんですね。

だから、そこは工夫が必要になります。

できれば、知らず知らず覚えてしまっているようにいろんな実体験をさせたり、毎日ゆるーっと少しずつ少しずつ話をしていくのがいい。

家庭での会話が大切といわれるのはそういう側面がありますね。

友だちづきあいから新しいことに興味を持つのもそうです。

アンテナが増えてくると捉える情報が多くなりますから、それが好奇心がある、という姿勢に見えてきます」

なるほどなあと思ったので、それからさらに“教えなく”なりました。

それより、どうでもいい話をあれこれ広く展開しておくのがいいんだなと。

オフィスにビジネスっぽくない本を置いているのも同じ理由からです。

広くて浅い知恵のベースを作ることが、いつの日か競争力になったり、ならなかったりする。

Mogicでいえば、それを10年、20年という長いスパンで取り組んだりしています。

最新記事

代表インタビュー

月別アーカイブ