『自分たちの好きなように会社を作っていけばいい。
他と違ってても、普通じゃなくても、信じられることをやっていく。
信じられることって、案外と少ないものですから
そう、本当に愚直に、率直に、真摯にそれを探してきたんです』
2025.07.08
昔の言葉でいえば、今は温風至(あつかぜいたる)という時節のはず。
日差しが強くなり、迫りだした高気圧から暖かい風が吹いてくるという様。
ところが現代はまさに、苛風至(かふういたる)ともいうべき暑さ。
体をいじめられるような、仕返しされているような熱さと感じてしまう。
さすがにふぅ〜と一息つかないと持たないので、少し早めに夏休みをとり、遠くにいってみました。
もちろんオーバーヒートぎみな体をいたわるための休みですから、会社のメールやチャットは1日1回見るか見ないかぐらい。
普段と比べて会社の情報がほとんど入ってこないからこそ、意外と会社のことが見えてくるものです。
「朝から珍しく緊急対応してるけど、どう進めるんだろう」
「今日は七夕だから、イベントやるつもりなんだね」
「新しい業務フローを議論してるけど、決め方をどうするのかな」
そんな心配をしながら、どうしようもないので忘れたフリ。
フリだったのに、からりと吹き抜ける風に気を取られて忘れてしまう。
翌朝、思い出したように見てみると何かが話された痕跡が残るばかり。
「ふうむ、やっぱり現場で勝手に自己組織化するんだな」と思う。
他人を心配するは損ばかりとなってくれば、次に思うは自身のこと。
「経営するものとして至極当たり前のこと、それができていただろうか。絶えず『何をすべきで、何をすべきでないか』と問えていただろうか」と。
ひやり冷ました頭をふたたび稼働させるよう、意を決して照りつける都会に戻るのなら、手始めにそれからやらねば始まりもせず、でしょうに。