Mogicはかんがえる

少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。

代表取締役 山根陽一

2021.03.24

引き算シリーズで見えるもの

引き算シリーズというテーマがあって、「当たり前」から「最も重要そうなこと」を引いてみて何が残るか、ということを考えたりします。

あんぱんから、あんを抜いてみたらどうなるかといった具合です。

ただのパンになるのか、エアあんぱんになるのか、を考えるのは自由です。

資本主義から前年比の売上高や四半期目標を引いたら、どうなるかを考えた本があったのではじめに引用します。

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マイノリティ・デザイン
https://wrl.co.jp/2020/12/25/minority-design/

子どもの頃から、僕は数多くのクリエイターたちに救われてきました。

中略

でも、いざ社会に飛び込んでみると、あらゆる業界の「クリエイター」と呼ばれる職種の人たちが疲れていることに気づきました。

その原因は、持てる才能を経済が食い尽くそうとしているからです。

中略

けれども一方で、みんな気づきはじめていると思うんです。

前年比10「1」%の売上、「四」半期目標達成といった数字をクリアするのが、すべてではないことに。

労働人口は減少し、国内市場が縮小し、さまざまな格差が拡大する中、短期目標をクリアすることだけに僕らが全力疾走しても、息切れして潰れるだけだということに。

ある後輩が、こんなことをつぶやいていました。

「資本主義って、いったいどこを目指してるんですかね?」

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「資本主義」 ー 「売上や利益」 = 「マイノリティの大切さに気がつく」という一つの回答です。

売上や利益はほっとくと効率性の点からマジョリティへのフォーカスと近似しますから、マイノリティへの配慮は少なくなりがちです。

SDGsのような設定があえて必要な理由もそこにありそうです。

特に答えがあるわけではないのですが、「人生」から「夢」を引いてみたり、「社会」から「自分の権利」を引いてみたり、「会社」から「社長」を引いてみると、見えていそうで見えていなかったものに気がつくものです。

2021.03.22

石神井にオフィスがある理由

早いもので石神井にオフィスができて、もう10年が経ちました。

最近、面接で「なぜ石神井にオフィスがあるのですか?」とよく聞かれるようなので、その理由を書いてみます。

たくさんあって、口頭だと説明が難しいというのもあります。

石神井にオフィスがある理由とは

・緑が多くてゆったりとした時間が流れている場所だったから

・東日本大震災があり、みんなの自宅とオフィスが近い方がいいと思ったから

・石神井にIT企業がほとんどなく、ほどなく石神井ナンバーワンIT企業と言えそうだったから

・比較する他企業がなく、あくせくしなさそうだから

・都心にオフィスを構えるのがあまりに「常識」で、その常識を疑ってみたかったから

・20年後を考えると、都心だけがオフィスじゃない気がしたから

・地域の方々と連携して何か一緒に活動をしてみたかったから

・はたらく人が増えたら、地域の飲食店への貢献ができそうだったから

・都心にくらべてオフィス坪単価が安く、浮いた分を福利厚生に回したかったから

・通勤電車に揺られなくてもよかったから

・最初のころよく石神井のファミレスで打ち合わせをしていたから

常識的なじゃないことをするには、それなりの根拠をいろんな角度から考える必要がありますね。

これだけの理由だとまだ「なぜ思いきって地方じゃダメなんですか?」とも言われる余地がありますので、そこに答えますと

・ITをふんだんに使う企業はどうしてもウェブエンジニアやデザイナー、ディレクター、プランナーの力が大切になるため、集積の経済の観点で最初から地方に拠点を置くことは得策ではなかった。将来的にはありうるけれど、最初のステップは東京の力をかりるべきだと考えた

となります。

そして、都心の良さ=ITらしさを経験している人たちがいる点と、地方の良さ=スペースや時間に余裕のある暮らしがしやすい点を天秤にかけて都心から17km付近がベターなんだろうという判断になりました。

まあ考えすぎな気もしますが、結果的に振りかえると予想外に楽しいことがたくさんありました。

そして子会社もいろいろできてきましたので、新しい展開のアイデアを練らないといけなそうです。

2021.03.16

インフォデミックとニュース砂漠

コロナによるパンデミックで、ネット上にも大量の情報が押し寄せてきました。

その現象はインフォメーション(情報)のエピデミック(伝染病)=インフォデミックと呼ばれています。

総務省にインフォデミック調査の興味深いページがあります。

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新型コロナウイルス感染症をめぐる情報流通の現状
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd123100.html

デロイトトーマツコンサルティング(2020)の試算によれば、世界の情報伝達力は2002年のSARS(重症急性呼吸器症候群)流行時から68倍に拡大しているという。
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そして計算方法にも依存はしていますが、デトロイトトーマツの調査報告のタイトルが「1世紀で150万倍に増大した情報伝達力~ 情報の急速な伝染「インフォデミック」とは」です。特にコンテンツの情報量とコンテンツ数が大きな影響を及ぼしているようです。

氾濫する情報がある一方で、ニュース砂漠という問題もあります。

これはアメリカの地方新聞社がネットメディアの興隆でどんどんなくなってしまい、地域住民に必要なニュースが発信されなくなった現象を指しています。

情報が氾濫するインフォデミックと、ローカルなニュースが枯渇するニュース砂漠。

もし人間の認識力が1世紀で150万倍になればいいのですが、さほど変わっていないことを考えると「膨れあがる情報と干あがる情報」にどう対処していけばいいものでしょうか。

少なくとも小学校から「情報の調理実習(インフォクッキング)」という科目でもあったらいいのかなと。

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参考情報:文部科学省 情報教育の推進
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1369613.htm
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2021.03.08

ボトルメール Message in a bottle

今ではもう「代表」と呼ばれるばかりで、インターン生や新卒社員に直接教える機会はほとんどなくなりました。

入社して1ヶ月後に1回あるかないかです。

執行役員やチーフたちがしっかりフォローアップしてるので出る幕がありません。

それはそれでいいことなのですが、少しのさびしさもあり、Mogicで働く人だけが読めるコラムサイトを作るようになりました。

社会人としての基礎知識から、就活の悩み、20代で考えること、人生の3大費用のこと、Mogicができるまでの話、社員に求めるスタンスなど雑多にたくさんあります。全部あわせると200本ぐらいでしょう。

Mogicの雰囲気はちょっと変わっているので、「なぜこんなにイベントや教育があるんだろう?」と疑問が湧いた時に見てくれることを願っています。

未来にやってくるだろうメンバに向けてコラムを書くこと自体、何とも不思議な気分になります。

ですが、昔の人が小瓶に手紙をいれて海に流したボトルメールのように、今日のちょっとした高揚感も一緒に届けばいいかなと思っています。

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