Mogicはかんがえる

少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。

代表取締役 山根陽一

2022.10.31

さようなら、クッキング部

コロナ禍以前にクッキング部という活動があり、仕事中にしょっちゅうお菓子を作っていました。

だいたいインターン生が巻き込まれて、屋上でぎんなんを焼かされたり、コーヒーの生豆を焙煎したり、小麦粉をこねてクッキーを作ったりと、今ではいい思い出です。

が、時代は過ぎて情勢が変わったということでクッキング用品をバッサリと捨てました。

鉄のフライパン、木製の小皿、陶器の大皿、スプーン、箸、茶碗、マグカップ、ガラスの装飾皿、トルティーヤマシン。

これで厚岸直送の牡蠣をもらった時にパーティしたな、わざわざトウモロコシの粉を取り寄せてあれでタコス作ったなとか、それにコロッケを山盛りに積み上げてたなとか、懐かしいことばかり。

大量のクッキング用品がなくなったついでに、ディスプレイしていたDIY棚も解体。

さみしさ半分ですが、すっきりも半分ということで新しい企画が走りはじめています。

2022.10.24

パッと輝く瞬間を追い求める

新しい期がはじまる頃、ちょうど1年前に考えた予想がどのレベルの精度だったかを調査しはじめます。

あちこちで話したり、書きちらしているのでそれを一つずつ丁寧に集めて、何がズレたかをみるのですが、不思議なことに年を経るごとに予想と現実の差が少なくなってきました。

もちろん、差を生んだズレの要因を見つけて対処してきたからですが、一番大きいのは予想のグラデーションがついてきたからだと思っています。

自分たちがコントロールできるものは予測度90%で見積もりますし、近しい外部の人と組むものは予測度60%の粒度にし、まったく新しい事業プランなら予測度15%といった感じです。

この予測度は漠然としたものではなく、要素をどのぐらい網羅的に洗い出せているか、その要素ごとの変動幅はどのぐらいか、要素間の相互作用はどのぐらいで、どの順番で影響するのか、要素自体の強度は増減するかを総合して決めます。

予測度が決まったら、あとはそれを表現する算式を作ってコンピュータにシミュレーションをまかせたり、図形記号を使ってフローを読み解きます。

新しいサービスを出すプロジェクトを例にとりますと

プロジェクトマネージャ1名、デザイナー1名、エンジニア1名の合計3名。うちデザイナーは経験が浅く、新しいサービスは未知の技術を使いたい、およそ4ヶ月で作りたいとして予測度は80%です。

予測できない20%は、主にメンバの成長度合い、未知の技術の利用可能性と代替の選択肢、コンセプトのまとめ方、他の仕事との兼ね合いですから、そこの変動性を適切な幅におさえるようにプロジェクトを要所ごとに締めていけば、おそらくできるでしょう。

だからといって、予測度を高くするばかりでは芸がありませんから、いつも予測度が低いものを織りまぜてパッと輝く瞬間を追いかけています。

2022.10.11

普通にほどけない結び目

自分一人ならまだしもチームで問題が起きたら、原因の特定は難しいものです。

感情的には「あいつが悪い」といえば済みそうですし、道徳的には「ワンフォーオール。みんなのせいだよ」となぐさめるでしょうし、データ的には「業務フローにボトルネックがあるね」と意見することができます。

それぞれに呼応するように「誰かがごめんなさいといって、お互いもっと信頼しようと話し合って、数字でチェックしようと工夫します」が、それでもうまくいかない場合はどうすればいいのでしょうか?

因果関係の本に、端的な表現があったので引用します。

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因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163915968

こうした問題に対しては、数値を有限の、しかも扱いやすい数のカテゴリーに分けるという解決策をすぐさま思いつく。

この解決策は原理的に何の問題もないが、カテゴリーの設定がやや恣意的になるだろう。

また、調整する変数が一定より多くなると、カテゴリーの数が指数関数的に増える恐れがある。

そうなると、この手法は現実的に適用不能になってしまう。

しかも、この場合、カテゴリーの多くに要素が一つも存在しないこともあり得る。

その場合には、確率の推定はまったくできなくなるだろう。

この問題は「次元の呪い」と呼ばれているが、統計学者は、それに対処するための優れた方法をいくつか考え出している。

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これまでの経験や感覚、慣習では思いつかない要因が、密かに横たわり悪さをしているということで、もちろん複数が連鎖していることがほとんどでしょう。

と考えて、じゃあ、どう解決するんだ?となれば、残念ながらしっかり時間をとって丹念に我慢強く考察するしかなさそうです。

そのあり様をもう一つ引用より

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「実に簡単なことだよ、ワトソン君」

シャーロックホームズはこう言ってから、皆が知っているとおり、とても簡単とは言えない推理を披露して、信頼のおける助手、ワトソンを驚かせるのが常だ。

ホームズには他にも有名なセリフがある。

それからも彼がどのような思考をしているかは窺い知れる。

こんなセリフだ。

「あり得ないものを一つずつ排除していったとき、最後に残ったものは、たとえどれほどあり得ないと思えても真実だ」。

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コロナ禍、円安、インフレ、普通にほどけない結び目が増える世の中です。

2022.10.03

新年カレンダーあやうし

毎年10月に入ると、年末の仕込みに向けて一斉スタート。

特に年賀状がわりにつくる年賀アプリプロジェクトと、新年のカレンダープロジェクトが競うようにデッドヒートをくりひろげますが、今年はやや雰囲気が違います。

新しいインターン勢が顔合わせしてスムーズにはじまった年賀アプリに比べ、カレンダープロジェクトはシーンとしてまったく動けない様子。

それもそのはず、LearnOの10周年プロジェクトなどなどが佳境にさしかかり、すべてがぎっしりと10月、11月に詰まっているのです。

無理にやってもいいものはできないので

「新年カレンダー、あきらめてもいいんじゃないかなあ」

と助け舟を出すと

「母が楽しみにつかっています」
「来年はスタンドの木を工夫してほしい」
「毎月1ページじゃなくてもいいので、出したいですよね」

とあちこちから、カレンダーを作る前提の話ばかり戻ってきます。

一から作るカレンダーは本当に大変なはずなのに、Mogicのカレンダー愛は尋常ではありません。

さて、できるのかどうか、運がめぐってくるかどうか。

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