Mogicはかんがえる

少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。

代表取締役 山根陽一

2024.04.23

数字でみるビジネスモデル探訪

起業する前にビジネスモデルを研究していた時期があります。

1日3業種を取り上げ、30日間、およそ100業種分ほどやっていました。

業種のリストアップは計画的とは程遠く、目についたものは何でも調べていくというスタイル。

美容院、ドラックストア、コンビニ、コインランドリー、飲食店、居酒屋、スナック、ケーキ屋、鉄道、旅客機、旅行会社、民宿、スーパー、コンビニ、運送業、兼業農家、都市近郊野菜農家、漁師、養殖業、林業、製鉄業、製紙業、建築設計会社、介護施設、保険販売、不動産会社、グラフィックデザイン会社、広告代理店、卸売問屋、市役所、NPO団体というような脈絡のない感じ。

一概にビジネスモデルといっても幅が広すぎますから、まずは1ヶ月あたりの損益計算書を架空で作り、季節変動を見越した年間の数字をはじきます。

次いでモデルが出来上がるまでに必要な初期費用、運用にかかる費用、突発的な費用を見積もります。

便利なもので設備、家賃、人件費といった数字はネットにありますので妥当なものを拾ってシミュレーションができる構造を組み上げます。

ここまで来るとその業種の構造がなんとなく分かっているので、リピーターの継続率や在庫の回転率といったパラメータをいじることで黒字になりやすさ、赤字になりやすさを見定めて事業のブレ幅をとります。

そうすると万が一のインパクトを想定できますから「ああ、この事業は普段はいいけど外部要因で急激に悪化するんだな」という意味づけをして、リスクとしてまとめて一旦終了です。

ざっくりとした方法ですが、おかげで業種をまたいでうまくいきやすいモデルのイメージをつかむことができた気がします。

その知見を活かすとして、もし田舎に戻ることがあれば1Fで不動産屋、2Fはスナックといった複合モデルをやってみるかなあと思っています。

2024.04.16

面倒なことに首をつっこむ

ちょっと時間が空いた時にオフィスや誰かの部屋かに構わず、設備のメンテナンスを手伝っています。

今回始めたのは、シャワーヘッドのついた水道栓の取り替え工事。

電気工事と違って免許が必要なく気軽に着手できるのですが、水道系はなんといっても作業スペースが狭いのが難点です。

洗面台の下ドアをパッと開けて、大量のモノを取り出し、仰向けになって頭からゆっくり奥まで滑り込むとようやく水道のホースが見えてきます。

スマホのライトを頼りに温水と冷水の接続を確認し、水道管の耐久性を見定めて、水道栓を下から固定するナット周りを確認するためにパシャパシャと写真を撮ってまずは一段落。

ネットで水道栓の代替品を割り出して、細かな仕様を一つずつ突合し、最後に価格を見定めてから、交換の手順をイメージします。

ただ実際やってみると古い水道栓が思わぬ接合をしていることがあるので、予想以上に悪戦苦闘することも少なくなく。

ふう、なんでこんなことになったんだろう、と思いながらも、自分が役に立てることに時間の許す限りトライしています。

専門家に頼めば一瞬で済むことを、あれかこれかと調べてやってみる。

自分で手をいれることは、リスクを背負うことにもなります。

もし古い水道栓が錆びて取れなかったら?代替品がうまくつながらなかったら?後日水が漏れたりしたら?水漏れによる周囲に被害が広がったらどうなるんだろうと。

まったく面倒なことに首をつっこんでいると思われることでしょう。

ビジネス的にいえば、不慣れで手間のかかる仕事は専門家に頼んでカバーすべきといわれる事案です。

それはそうなんですが、でも工事だけじゃなく、仕事も経営もそう。

誰もが面倒そうと思うから、やってみる価値があるんじゃないか。

で、やってみたら、ふう、違う面倒くささがある、それが捨て難いんです。

2024.04.08

人が人を人らしく感じられる

「あなたが普段から食べているものを教えて欲しい。あなたがどんな人であるか、当ててみせよう」

これは、18世紀に生きた美食家の言葉としてよく知られています。

時は流れて、21世紀初め

今度は、似たようなことをコンピュータに尋ねられるようになりました。

「あなたが普段から使っている単語を教えて欲しい。あなたがどんな人であるか、当ててみせよう」

そうして、さらに進んで現在

「あなたが普段から使っている文章を教えて欲しい。あなたがどんな人であるか、当ててから代わりに書いてあげよう」

食べ物を生活様式の表象としてベクトル化し、食べ物と食べ物の間にある相関係数を使って人物像を割り出す手法は、単語や文章、画像にも及ぶようになりました。

一個人のユニークさが、統計というフィルタを透過して平たく写像される流れは避けようもありません。

人が人を人らしく感じられるとは何か?

その境界線はどこにあるのか?

これからの会社経営で、とても大事なテーマになってきました。

2024.04.02

レビューに未来をのせて

いろんなチームからインターン生が作ったものにレビューして欲しいという依頼がきます。

会議室に呼ばれると、彼らがひとしきりプレゼンしてからどうでしょう?と聞いてくるのがよくある流れ。

最初の1、2枚見るとフィードバックすべきことが浮かびますから、そこから残りの時間はこのまま彼らが歩いていく未来を想像しています。

例をあげるなら、こんな感じ。

与えられた課題はうまくまとめている、これなら周囲から卒なく仕事ができる人と認められるだろう、自分も一人前になった気がして一安心、だが数年後に後輩が同じようにできてるなら自分の存在意義が薄れてくる、実は誰もができる仕事じゃないかという疑問、そしてキャリアや生きがいという影がどこまでも追いかけくることに気づく。

依頼された仕事をきちんとやる、それはとても大切なことです。

その上で、一つでいいから自分のこだわりを入れてほしいと思っています。

こだわりとは、その人の性格や生きてきた道からしか生まれないもの。

誰にも気づかれず、誰かにけなされたとしても、こだわりを入れておく。

こだわりを入れつづける気概は積みに積み上がり、やがて生きていく礎に変わっていくことでしょう。

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