少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。
2023.08.17
お盆に会った知人が「いまだに会社で目標たててないんですか」と苦笑していたので、今一度考えてみることにしました。
たしかに創業してから一度も会社全体の目標、部門ごとの目標をたてたことがありません。
理由は簡単です。
今日をがんばる、明日はよく分からない、昨日は昨日、というポリシーだったから。
ざっくばらんにいってしまえば、組織の目標はたてるのも確認するのも大変なんです。
まず、組織の現状を把握する。
次に、たどりつきたい組織の未来像を考える。
おおまかに、未来像と現状の差分をとってみる。
差分のうち、実現可能なものだけ抜き出す。
そうして、実現可能なものを決められた期間でブツ切りにする。
念のため、組織同士の目標に連動性があるか確認する。
仕上げに、切り取られた実現可能性をきちんと文章化する。
一晩おいて、とある部門の責任者に文章を見せる。
当然ながら、ストレッチした目標だから少し嫌な顔をされる。
笑いながら、がんばっていこうよと伝える。
というのを、全部門の責任者に行っていく。
それぞれ責任者は、所属するメンバーに伝えていく。
ところが、どこかでズレるか、理解が及ばないところがでてくる。
防ぐために、定期的に全体集会を開いて、同じことをいう。
そうこうして、数ヶ月がすぎて、また目標を立てないといけない。
そういえば、今の目標に対して達成度を精査しないといけない。
誰しも、達成度の解釈に違いがあるから是正しないといけない。
だったら、模範的な人を表彰して手本にしてしまおう。
ならば、目標の作り方をフォーマット化してしまおう。
しばらくして、うっかり新事業を思いつき、目標半ばで方針転換する。
せっかくやってたのにと、責任者もメンバーも落胆する。
そうはいっても、全社マインドで考えてよ、と責任者を集めて合宿する。
すると、顔の見える意見に忖度し、すべてを掬うように取り繕う。
さて、手間暇かけた目標だけど輝いてみえるかな、と不安がよぎる。
というのをくりかえす。
いつしか、目標制度をやめることが怖くなる。
となるかもなので、組織の目標をたてていません。
まあ、もっと正直にいえば、ずっと昔から目標をたてることも、達成することも好きじゃなかったのですが。