少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。
2020.08.12
ブランドはその由来からして、複数を比較したときに明らかに区別できるようにすることです。
資本主義ではこの「区別」が大きな意味を持ちます。
区別は、商品なら差別化と呼ばれ、就職活動やSNSなら自分らしさと言い換えられますが、展開は似ています。
希少性が上がれば価値(人気)は高まるという原理により、価値があると思われたものは他に模倣され、模倣された方はさらにレアな方向に先鋭化していきます。
やがて、先鋭化も模倣もスピードが落ち、限界に近づき、同質化します。
一方、他に模倣されてなお模倣されない部分が残るものは長続きします。
その持続性は、競争優位やコアコンピタンス、擬似的な独占とも呼ばれます。
他との区別をもたらす差について、頭では理解できます。
しかし、当事者になった時にそこに気付けるかどうかはすごく難しいことだと考えています。
業界内で自分たちが他社と違いを生み出せていると思える差は、顧客目線では同じものに見えたりするからです。
顧客には同じに見えて、自分たちは違うと思うものがあるということを理解し、それらを細かく把握しなければなりません。
まずは顧客目線自体をどうやって把握するのかというのが課題になります。
顧客目線を確かめる方法として分かりやすいのは、アンケートを取ったり、グループミーティングをしたり、ビッグデータを解析したりすることです。
ただ、時間と手間と二次情報特有のバイアスがかかるため、以前にこの課題に対してずっと手軽な方法を考えたことがあります。
それは自分たちの商品のブランドロゴを他社のものにしてみたり、自分の履歴書の名前や住所、大学や会社の名称を違うものにしてみるということです。
要は見慣れたブランドを外してみて、どう感じるかです。
ありがちな感じがするか、なんかちょっといいなと思えるかがヒントになります。
小さくても、ぼんやりした灯りを見つけられればもうけもの。
暗がりでつまづきながら、そろそろと進んでいくだけですから。