Mogicはかんがえる

少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。

代表取締役 山根陽一

2024.03.18

Integrity:インテグリティ

誠実に仕事をする。

これを英語に充てるなら、インテグリティという単語がふさわしいように思います。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3

インテグリティ(英: Integrity、中: 誠信)とは、正直さの実践と共に、高い道徳・倫理的な原則と価値観を持って一貫し、妥協なくそれらを遵守する振る舞いを指す。

英単語のインテグリティは、ラテン語の「全体または完全」を意味する形容詞 Integer から派生し、

integer (feminine integra, neuter integrum)

1.全体の, 完全な, 無傷の
2.無事, 大丈夫な, 健全性
3.派生語として英語の「整数(Integer)」
を意味する。

この文脈において、インテグリティは誠実さや一貫性などの内なる資質から派生する「全体性」を意味することになる。ゆえに、ある人にインテグリティがあるどうか、という時に、その人が自分が保持すると称する価値観と信念と原則に従って行動している場合においてのみ、その人は「インテグリティ」がある、持っている、という事が出来る。単に自分には高い道徳・価値観・信念を持っています、というだけではインテグリティがあるとは言えない。
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一言でまとめるなら、全体的な健全性。

どうにもとっつきづらい表現です。

ですから、文章からうまいこと抜粋するに「一貫して、妥協なく、信念をもって、物事を進め、周りから認められる」ということであれば、チームワークにとって欠かせない指針ということで間違いありません。

2024.03.11

桃始笑 (ももはじめてわらう)

梅の香が漂い、桜の蕾が膨らむころ、桃の花が咲きはじめます。

お餅を食べ、豆を撒いて、雛あられを頬張っていたら、はや卒業シーズンを過ぎていました。

まずい、この感じ。

今年もあっという間に過ぎそう。

そう焦って、残りの季節の催しを考えはじめました。

例年のごとくGW明けに屋上で作る作品の構想を広げないとなあ。

ハロウィンに間に合わせるため、まずはかぼちゃのタネを取り寄せねば。

来年のカレンダー制作と年賀アプリ開発はやめて、まったく新しいことにチャレンジしたらどうだろう。

年輪のように重ねられるものと、崖先につま先立ちしているようなもの。

いつの日かみんなが笑って楽しめるよう、まずは踏み出す足元から確かめていくばかりです。

2024.03.05

ぶっつけ本番を引き延ばす

人生は一度きり、と言われます。

一度きりなら、いつもぶっつけ本番になるでしょう。

というのも、これから起きる出来事をあらかじめ経験できませんし、どんなに似た状況を作っても結局は本番ではなく練習ですから。

そうならばと、考えます。

ぶっつけ本番でしか臨めないなら、どういう結果が多いんだろうかと。

等式であらわすなら、ざっくりこんな感じ。

ぶっつけ本番の結果 = それなりの成功 + 少なからぬ失敗

いきなりステージに立つなら、失敗は避けられません。

それでも敢えて「極力、失敗しないように」を代入してみると

ぶっつけ本番の結果 = すべて成功 + 失敗ゼロ

と導かれるので、経験的にはほぼありえません。

ですから、ぶっつけ本番という前提で考えるべきは失敗しないようにではなく、失敗そのもののグラデーションではないかと思っています。

消すことができない失敗の項ならば、その幅をどう取り扱うべきかという問題に取り組む。

ここで一つ、別の有名な話を差し込みます。

コップの水が半分ほど入っているときにどう感じるかという質問に対して、半分しかないと思うのか、半分もあると思うのかという選択があります。

それは自分で取り扱える範疇の解法です。

これをうまく応用すれば、失敗の捉え方を引き延ばすことができます。

こんなに失敗してしまったのか、まだそんなに失敗していないのか、取り返しのつかない致命的な失敗だったのか、いくばくか回復ができる失敗なのか、というふうに。

つまり自分の視点を自在に移動できさえすれば、失敗は水にこぼしたインクのように淡く広がっていきます。

それもありかと信じられるのなら、少しは気負わずぶっつけ本番に挑めるのではないでしょうか。

2024.02.27

大きな失敗は育てている

起業して経営に携わっていると「これまでにどんな失敗をしてきましたか?」とよく聞かれます。

もちろん失敗談には事欠きませんから、すごく話が長くなります。

トライ&エラーばっかりですし、新しいことが多くて仕方ないんですね。

ただあんまり事例ばかりだと悪いので、大きな失敗に絞って過去に自分でまとめた分析をお伝えしています。

結果、どこかで聞いたことある知見に収束してるかもですが。

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「大きな失敗というのは、数年前にその原因があります。

数年たたないと、失敗も大きく育つことができませんから。

じゃあ、数年前の何が原因だったのか?

大抵はぐんと売上が上がったり、利用者が増えたり、評判が良くなった頃にサクッと気軽にした判断ですね。

調子がいいとみんなの気が大きくなって、知らないうちに判断がゆるくなります。

もっと上がるよね、失敗してもリカバーできそうじゃない、夢の広がる話だしという雰囲気でしょうか。

そうなるとドンッと投資したくなり、勢いでバシンとハンコを押します。

全社まとめて楽観的ですから、チェック機能は働かず、小さなリスクが積み上がります。

無論チェックが甘かったものは、いつしか確率的に不良債権になりやすい。

風向きが変われば、なおさらです。

そもそも、不良債権とは何か?

それは投資時に描いていた費用対効果をはるかに下回り、ちょっとやそっとでは身動きが取れない状態を指します。

しばらくは投下してしまった金額と時間と労力の重みに眩暈を覚えて反射的に目を背け、これも想定の範囲内だと自分自身に言い聞かせ、やがて事情が差し迫れば受け入れるしかなくなります。

ああ、大きな失敗をしてしまったんだなと。

ですから、調子のいい頃からの失敗が一番ダメージでかいんですよね」

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似たようなことは会社だけでなく、個人でも起こります。

もうお察しのように、これはつい楽しいことばかり追求してしまう自分への戒めでもあります。

丁寧に精査する、多角的にチェックする、異なる立場の意見を集める。

地味で手間暇がかかり、耳にタコができそうなフレーズばかりですが、この薄味のメッセージにこそ、ありふれた日常を続けられる滋味が豊かに含まれているように思うのです。

2024.02.19

親孝行の罠という話

Mogicで働いている人は遠くに親族がいるケースが多く、いつか誰か離れた場所から介護することもあるでしょう。

なれば、そんなときを見越して会社はどうあるべきかと考えています。

まずは、遠距離介護の実像が分かりやすい書籍から引用します。

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遠距離介護の幸せなカタチ
https://www.sun.s-book.net/slib/slib_detail?isbn=9784396618155

柴田:(現在、東京に住んでいる)私は一人っ子で、母は父がなくなってから富山の実家で一人暮らしでした。

ですから母が病で倒れて介護が必要になったとき、最初は引き取ることも考えたんです。

でも、やめました。

断られるのがわかっていたから。

遠距離介護と言えば聞こえはいいですけど、おためごかしというか、他人様に全部お任せですから、ちゃんと親の面倒を見られない言い訳をしているみたいで、本当にこれでいいのかな、という思いも心のどこかにあったんです。

ちょうどそんなときテレビでご一緒させていただいて、私、川内さんに言われたんですよ。

「親に介護が必要なったからといって、離れていた親子がいきなり一緒に住んでもなかなかうまくいきませんよ」って。

川内:そもそも親と離れて暮らしている場合、実家にはそう頻繁に帰れませんよね。

交通費も大変ですから、年に一、二度、お盆やお正月に帰るだけという方が多いんじゃないでしょうか。

そういう方が、親に介護が必要になったからといって、それまでの適度な距離感を飛び越えて、いきなり濃密な関係、つまり、自宅に引き取ってしまうと、お互いにイライラが募って、子どもの思いとは裏腹に親子に親子関係が崩れてしまうことが多いんです。

「親孝行の罠」と言います。
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そうか、親孝行の罠というのかとハッとさせられます。

相手を大切に思い、自分にとって最善を尽くすことが一番良いことのはず。

ですが、それが双方にとって望まぬ結果をもたらすという話。

どこかで聞いた古い諺のようだと思うとともに、難しい局面こそ誰かに話を聞いてもらい、一緒にはたらく人たちでさりげなく助けられるのが理想かなと感じています。

2024.02.14

家計簿と損益計算書、独自科目

家庭における家計簿と同じく、会社では損益計算書をよく使います。

平たくいえば毎月の収入と支出をみて、黒字か赤字かを確認するといった具合です。

家計簿なら区分する科目は収入、住居費、水道光熱費、通信料、保険料、交通費、自動車費、教育費、交際費となり、損益計算書では売上、給与、広告宣伝費、販売促進費、賃借料、水道光熱費、消耗品費、交際費、旅費交通費、減価償却費がおなじみです。

大枠は似ているのですが、違うところは会社の規模や業種によって科目のバランスが大きく異なることなんです。

3人の核家族がいきなり10人の大家族になることは滅多にありませんが、会社なら3人が20人になったり、違うビジネスを始めたり、売上が大きく上がったり、大型の設備を買ったりしますから。

ということを鑑みて、損益計算書では把握しやすくするために、自分たち独自の科目を作っていいことになっています。

運送業なら車両科目、卸売業なら仕入科目が増えるでしょうし、Mogicならウェブサーバ群、ライセンスサービス関連、パソコンや椅子などが細分化されています。

そして年に1、2回は計上する科目を見直して、新しく追加したりします。

大変そうだなあと思われるかもしれませんが、その過程で意外な発見があるので割と面白いものです。

2024.02.05

専門職とのコミュニケーション

代表インタビュー5回目のテーマは、エンジニアやデザイナーというIT専門職とのコミュニケーションでした。

普段意識せずに話しかけているので、言葉にすると「ああ、そっか」となります。

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- 専門外の人が専門職に依頼するのは大変な気がしますが、そうでもないのでしょうか?

山根:専門職であるなしに関わらず、実はどんな職であっても他の職種の仕事って細かくは分からないんですよね。

例えば、今みたいにインタビュー記事を1本作るとしますよね。

ライターと写真家がいて、同じ場所で仕事をして最後に組み合わせて完成です。

ですが、ライターは写真家が細かく何をしてるか分からないし、写真家はライターが細かく何をしているかは分からないんです。

分からないけれどもライターは写真家にフィードバックできそうだし、写真家はライターにフィードバックできそうということです。

それと同じでエンジニアが作るプログラムや設計は見えないけどフィードバックできそうですし、デザイナーが作るデザインも同じです。

じゃあ、違う職種にまたがってアドバイスをしなきゃいけない、指示を出さなきゃいけない時に何が大事なのかということですね。

最低限の知識は必要ですが、あとはゴールのイメージを共有できる信頼感でしょうか。

信頼できる関係をどう作るかが根本にあると思っています。
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ITを山盛り使っているのに、信頼関係が大事って意外かもしれないですね。

本編はただいま絶賛編集中とのことで、今しばらくお待ちください。

【後日追加】インタビュー記事の続きはこちら
https://www.mogic.jp/category/interview/13829

2024.01.29

2009年Mogicの旅

Mogicモジックという社名は設立当時よく間違えられていて「Magicマジックさん」はあるある、かなり遠めで「文字組みさん」「文字校正さん」といわれたこともあります。

さいわい最近はほとんど間違われなくなりましたが、逆になぜMogicという社名にしたのかを話す機会がなくなってしまいましたので、ここに書いておこうと思います。

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会社を作った時は一人でしたから、社名を考えるにも自問自答するしかありません。

まず思ったのは、会社は人。

どんなにITをバリバリやっても最後は人。

だからいろんな人が集まった時にどんな風に思えると素敵かなと。

「この場でいい出会いがあったなあ」と思えると申し分ないですね。

じゃあ、どんなのがいい出会いっていえるんだろう?

弾けるような笑いがあって、一人じゃできないことがパッと目の前に現れたらいいし。

そう、SF作家アーサー・C・クラークがいってたな。

「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」と。

だから、そうしようと閃きました。

「人と人が出会って素晴らしい化学反応を起こし、十分に発達したITを駆使して成し遂げられた成果は魔法と見分けがつかない」んじゃないかと。

作り話のように聞こえるかもですが、本当にアルキメデス風に湯船に浸かっていて思いついたんです。

少し短縮してベースのフレーズは「人と人をつないで、知恵を分かち合い、魔法のように成し遂げる」にしよう。

さらに、それを社名まで凝縮するにはどうすればいいか?

うん、人と人という漢字を二つくっつけるとMに見えるね。

次いで、つなげるってのは◯で表現しよう。

魔法は、Magicだ。

だから、M+O+Magic=Mogic。

モジック、変な響きかもしれないけど、覚えてもらえそうだからこれで!

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そんな流れでした。

だから、会社のスタンスとして個人技より「共に成長し、チームワークを重視する」のは当然です。

そして、途中でインターン生がつけてくれた「Creativity Beyond Imagination」というキャッチフレーズ。

自分一人の想像を超える、みんなの個性を重ね合わせた創造という意味でこれもマッチしているのです。

2009年に会社として飛び出して、みんなであちこち旅をしてきました。

過ぎ去る日々に「いい出会いでした」と聞くことが増えれば、星空はるか湯船に浮かぶ自分からすればうれしいばかりです。

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