『自分たちの好きなように会社を作っていけばいい。
他と違ってても、普通じゃなくても、信じられることをやっていく。
信じられること、それって案外と少ないものですから
そう、本当に愚直に、率直に、真摯にそれを探してきたんです』
2024.11.06
人生100年時代とするなら、長くなった分だけ多くの出来事があります。
良いこともあれば、悪いこともある。
弱った時に支えてくれる人がそばにいればいいのですが、そうでもない時は公的なサポートに頼るしかありません。
ということを鑑みて、みんなのため、自分のために社会保障制度をしっかり理解しようと思い、いろいろ調べたり、話を聞いたりしています。
厚生労働省のサイトを見てみると
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社会保障とは何か
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21479.html
社会保障制度は、国民の「安心」や生活の「安定」を支えるセーフティネットです。
「社会保険」、「社会福祉」、「公的扶助」、「保健医療・公衆衛生」からなり、子どもから子育て世代、お年寄りまで、全ての人々の生活を生涯にわたって支えるものです。
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上記のサイトに掲載されている図(国民生活を生涯にわたって支える社会保障制度)をよく見てみると、「社会福祉」のサポートが一番“薄い”のは18歳から40歳で、「雇用促進」のサポートが一番“手厚い”のは、15歳から75歳と分かります。
二つの制度を併せて考えれば、そのあたりは元気でがんばれる世代だから「普通にはたらく」のが大前提になっている。
無論、今まではそうだったと思います。
ですが、もしこれからのこの世代で「何らかの困難でうまくはたらけない」場合が増えるなら、どうすればいいのでしょうか?
それも明らかにはたらけない状況ではなく、うまく社会にマッチできなくてはたらきにくいケース。
厚生労働省の資料から、当然のごとくそのサポートは明らかになりません。
となって、少し考えます。
会社を運営するものとして、フォローできることはあるのか?
できることがあるなら、何をどこまでフォローできるのか?
これからまさに「ごく普通にはたらく」がメジャーじゃなくなるなら、新しく生まれる「はたらく」に対して慎重に気を配っていく必要があります。
2024.10.30
季節柄なのか、元インターン生、社会人のOBOGからよく相談を受けます。
「配属が決まったのですが、希望した部署じゃなくて」
「将来のキャリアを考えると、何かが足りないんです」
「海外で働きつづけるため、リファレンスをいただきたく」
「いくつか転職して、今はどう進めばいいか分かりません」
「上司が気分屋で、ハードな目標設定がつらいんです」
「朝から晩まで働いて、通勤して、何も考えられません」
「暇な時間が結構あって、それが辛いです」
うん、うん、そうなんだと時間の許すかぎり、彼らの訴えを聞いています。
ずっと抱えてきたモヤモヤを粗くとも言葉にできれば少しは晴れ間が見えるでしょうし、荒ぶって横なぐりの気持ちは話すにつれ小降りになるでしょうから。
なので、アドバイスは最小限、求められたときだけ。
話が途切れたら、一つまた一つと質問を重ねるだけ。
彼らがふっと口にしたこと、それを五目のように並べていく。
たまに、どうにも、どうやっても筋を通すには無理ごとが見つかる。
その話とこの話がぶつかってて、埒あかないよねという場所。
「あぁー、、、あー、、そうか、、そうかな、、、そうかもです」
というように、どこかに鍵穴が見つかれば何より。
僕らができるのはそこまで。
あとは彼らの底力に期待するばかりです、ガチャリ。
2024.10.22
経営ってなんだろうなと時々分からなくなるので、あれこれ考える時間を作ります。
今日は「仕事の種類と量」という制約に絞って捉えなおすことにしました。
まずは、簡単な条件を設定してみます。
Q1:1種類の仕事を1人で1日以内にやるとして、できるかできないか?
「うん、慣れれば、そこそこできそう」
続いて
Q2:5種類の仕事を1人で1日以内にやるとしたら?
「頭を切り替えといけないしな、できるかな、、、ちょっと怪しいけど」
と、そんな感じで条件を重ねて増やしていきます。
Q3:5種類の仕事を、経験が同じ5人で1日以内にやるなら?
Q4:5種類の仕事を、経験の異なる10人で1日以内にやるなら?
Q5:5種類の仕事を、経験の異なる10人が入れ替わりながら、10日以内にやるなら?
Q6:5種類の仕事は順番があり、最初に3種類がすべて終わらないと次の2種類に着手してはならず、最初の3種類ができる人は3人に限られ、残る7種類は10人全員ができるとして、入れ替わりながら10日に分けてやるなら?
とても複雑ですね。
こんなに複雑にしたくないのですが、ああ無情、現実の仕事は知らぬ間に入りくんでしまうのです。
しかし、そうは言ってもてんてこ舞いになるわけにはいきませんから、もう少し知恵を絞ります。
Q7:Q1が簡単なのに、Q6が複雑そうに感じるのはなぜか?
「そりゃ、どれより判断する分岐点が多くて、時間がからんで失敗したらやりなおせないからでしょ」
という回答がありえるとして、対策を考えてみると
「できるだけ時間にまつわる制約を緩め、分岐を少なくしたら」
となってきます。
なるほど、じゃあと、Q6を簡素化してみます。
Q6':3種類の仕事を3人で3日以内にやります。残り7人は同時に横で見て学びます。もし3日以内にできそうにないペースなら2日目、3日目にほか7人がサポートに入ります。4日目からはサポートに入った7人がメインで作業し、最初の3人はサポートとして待機するなら?
これがいい答えかどうかは分かりません。そもそも
Q8:Q6のような複雑な仕事で成し遂げられる結果は見合うものか?
Q9:Q6で仕上がったもののクオリティはどこで担保されるのか?
Q10:本当は10人じゃなくて、3人でもできる方法があるんじゃない?
と問いかける必要があります。
なんとなく、こうやっていろいろ考えたりするのが経営かなあと。
つまり、時間が経つほどに積み上がる前提条件を取り出し、複雑でリスクの高い仕事群に作用し、できるだけシンプルなテーマとして映しだすこと。
まあ、もっともらしく、こんなに長く論理を展開してしまったのは、以下のパズル問題で前提条件があまりに長すぎてもう少し短くならないのかなと感じたからなのです。
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ガードナーの数学パズル・ゲーム
マーティン・ガードナー(著)、 岩沢 宏和(監訳)、上原 隆平(監訳)
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/6820.html
問題9:子供は何人?
「庭で子供たちの遊んでいる声が聞こえますね」
数学専攻の大学院生ジョーンズがいった。
「全員、先生のお子さんですか?」
「そんなわけあるまい!」
スミス教授は声を上げた。教授は、整数論の大家である。
「わが子たちは、近所3軒の子供たちと一緒に遊んでいるのだ。たしかにその中ではうちが子供が一番多いがね。ブラウンさんのところが次に多くて、その次がグリーンさんでブラックさんのところが1番少ない」
「子供は全部で何人になりますか?」とジョーンズが聞いた。
「そうだねえ、こういうふうに述べてみよう」と教授は説明をはじめた。
「子供の数は18人より少ない。また、4家族それぞれの子供の数をすべて掛け合わせると、ちょうどうちの家屋番号になる。ほら、家に着いたとき君も見ただろう」
ジョーンズはメモ帳と鉛筆をポケットからとりだし、何やら計算をはじめた。しばらくしてジョーンズは顔を上げていった。
「まだ情報が要ります。ブラックさんのところの子供は複数人ですか」
教授がそれにイエス・ノーで答えると、直ちにジョーンズは、顔をほころばせながら、4家族それぞれの子供の人数を正確に言い当てた。
つまり、家屋番号を知っていて、ブラック家の子供の人数が複数かどうか知っているジョーンズにとっては、その問題の答えは自明であったが、驚くべきことに、実は、それらを知らなくても、ここまでに述べた情報だけをもとにして、それぞれの人数を一意に決めることができる。さて、それぞれ何人であろうか。
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2024.10.16
いろんな人の、いろんな力が集まって、eラーニングシステムLearnOはグッドデザイン賞をいただきました。
クラウドサービスが対象になるとは思ってなかったのですが、大丈夫だよと教えてくれた先輩受賞者の方。
3年にわたり、リブランディングに取り組んだコンサルタント、プロデューサー、ディレクター、デザイナー、エンジニアのみんな。
サービス運用で貴重な意見をくれたインサイドセールス、テスター、バックオフィスのみんな。
うまい見せ方や告知のタイミング、展開手法を考えてくれた広報、マーケティングのみんな。
オンラインでLearnOを見つけて、使いつづけてくださったクライアントのみなさま。
動画サーバを提供いただいたり、コンテンツ制作で協力いただいたパートナーのみなさま。
自社のブランドとして作り込んで、パッケージ販売いただいたパートナーのみなさま。
利用規約をアップデートし、経理を処理いただいた地域パートナーのみなさま。
それ以外にも数えきれないほど、多くの方に支えていただきました。
なかなかお伝えする機会と場所がないため、改めてこの場をかりて心より御礼申し上げます。
みなさまのお力添えなしに、ここまでくることはできませんでした。
チームでサービスを作っていくのは、本当にかけがえのないものです。
奇跡的に手を取り合えた方々と一歩ずつ進めたことを誇りに思っています。
これからも信頼に足るサービスとなるよう、日々精進してまいります。
【参考】プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000148.000004876.html
2024.10.08
以前のロングインタビューで、作り手とのコミュニケーションと称してエンジニアやデザイナーとの関わり合いを話しました。
すでにロングインタビュー自体が終了していて話す機会がないので、次はディレクターをどう捉え、どう接しているかを書いてみたいと思います。
ウェブのディレクションという仕事、ディレクターという職種。
ウェブ制作会社、システム開発会社、SIer、BtoBやBtoCサービス提供会社ほか。
いろいろありますが、共通している役割を抜き出すとやっぱりプロジェクトの要(かなめ)ということでしょう。
誰からも頼られて、あらゆる情報を裁き、うまくバランスを保ち、間合いをとる人というイメージ。
そして、なんといっても一番理不尽な要求をたくさん受けるポジションでもあります。
仕方がないんですね、エンジニアやデザイナーといった作り手とお金を出してくれるクライアントやプロデューサーに挟まれた中間地帯にいて、常に変化するプロジェクトの状況をモロに受けるんですから。
だから要所をおさえる勘所、もしくはマメさが大事かなと思います。
最初は勘所が分からなくても、マメに情報を集めていけばなんとか回っていきます。
そういったことを踏まえてディレクターと話すときは、内容より抱えているストレスの種類を見ています。
ずっと前から背負い込んでいる問題なのか、直近起きたトラブルでの対応なのか、あらゆる締切に追われ続けた帰結なのか。
早口だったり、話が飛んでたり、顔がこわばってたり、声のトーンが違っていたりすれば、うん、そういう良くなさなんだなと理解できます。
と、ここまで悪そうなことばかり話してきましたから、次はディレクターのやりがいについて触れてみます。
彼らのやりがいは、おそらくプロジェクトに関わった人たちと達成感を共有できるということ。
なんといっても多くの人と今という時間を共有し、同じ釜の飯を食べて何かを成し遂げるなんて特別な時間でしかありません。
しかも自分にはないチカラをもった人たちとコラボレーションできるという幸運な時間。
ですから周りが楽しければ、自分もうれしいというメンタリティの人が向いている気がします。
ざっくり駆け足で書いてきましたが、こんな感じが僕らの考えるディレクター像です。
あれ
なんか気がついたら
この展開はもしかして、、、
そう思われた方がいらっしゃるのではないでしょうか
そうです、これは記事だったはずなんですが、自分でも知らぬ前に新手(あらて)の募集要項になってました。
つまり、久々にMogicでウェブディレクターの正社員を募集しようとしていたら、このコーナーにもあふれ出てたんです。
ああ、でも、せっかくなので
コホン
それでは改めまして
今回の募集の背景は欠員ではなく、マーケットディレクションという部門の業務を拡充するのが目的です。
ディレクター像ばかり話してきましたが、マーケティング業務もしっかりやっています。
IT業界はじめてという方、新卒ではたらいてわずか数年という方、そもそも就活しているという方、まったく構いません。
Mogicの選考はいつも今のメンバーとの相性です。
経験やスキルはほとんど見ていません。
気になったという方、ぜひお問い合わせください。
最近はカジュアルな面談(面接ではない)で事前に話すこともできます。
さて蛇足的ですが、ベーシックなディレクターの役割だけじゃなくて、ベストなディレクターとはなんぞやについての考えを残しておきます。
ベストなディレクターとは?
もちろんプロジェクトのみんなの運が上がりそうなディレクター、自分だけ運が良くても困りますから。
すなわち考えて考えて考えたのに考えたのじゃない選択をできて、逆境で追い詰められて追い詰められてしんどすぎるのになぜかみんなが集中して楽しく取り組めるようなディレクションかな。
【参考】未経験で入社した正社員のインタビュー
https://pr.mogic.jp/category/interview/13446
【参考】マーケットディレクション部門のチーフインタビュー
https://pr.mogic.jp/category/interview/13456
【採用】マーケットディレクション部門
https://www.mogic.jp/recruit/#marketd
【カジュアル面談】問い合わせフォーム
https://www.mogic.jp/contact/form/132/
2024.10.01
会社では、目的に沿ってきちんと物事を進めることが求められます。
とはいっても、目的からは外れているけど偶然いいものを見つけられたら、それはそれで嬉しい。
着実たる目的への道すじと、ふらり思いもかけない出会い。
どちらかに偏らずにうまく二つのバランスとれたらいいのにと思っていたら、生化学のメカニズムに求めている表現を見つけました。
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眠れる進化
アンドレアス・ワグナー(著)、大田直子(訳)
https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000614651/
多くのタンパク質は自己組織化してーー折りたたまれてーー入り組んだ三次元の形になる。
そのアミノ酸鎖は、周囲から飛び込んでくる無数のほかの分子に、たえずぶつかられる。
この衝突は、私たちが熱と呼ぶ分子の振動によって引き起こされる。
それはタンパク質折り畳みを推進するエンジンでもある。
略
前に言及しなかったのは、タンパク質の鎖は折り畳まれた後でも、動くのをやめないことだ。
その形は近くのアミノ酸間の化学的引力によってまとまっているが、熱振動に揉まれ続けるので、くねくねと動き震え続ける。
こうした動きはほとんどのタンパク質が実行する仕事に不可欠であり、地球上のあらゆる生命に力を与える化学反応に触媒作用をおよぼすーー反応を加速するーー何千種類の酵素も例外ではない。
そしてこうした酵素のなかには、抗生物質を引き裂いて破壊することによって、生体を守るものもある。
略
抗生物質を切り裂く酵素では、酵素の折り畳みがこうした動きを導き、特定のアミノ酸を分子が引き裂かれる必要のある場所にたたきつける。
結果的に生じる衝突が抗生物質を裂く。
ハサミが紙を切り裂くのと似ているが、働く力は力学的なものではなく化学的なもので、原子間の引力と斥力がかかわる。
略
ピボットが少しゆるいハサミのように、酵素の誘導運動はずさんな場合もある。
飛び込んできた分子をまちがったアミノ酸と結合してしまうかもしれない。
あるいは、アミノ酸は正しいが、まちがった場所で結合する可能性もある。
略
こうした理由から、一種類の化学反応を加速する酵素の多くは、ほかの反応も加速できる。
生化学者はこれを基質特異性の「ゆるい」酵素とも呼ぶ。
多種多様な分子パートナーとの反応を触媒するからだ。
ーーーーーー
生物の代謝を調べると非常に複雑な回路だと分かりますが、実は意外とゆるい部分があるようです。
体でいえば、複数の部位が連動するからこそ全体の活動を維持できるのであって、細胞レベルでの確実性や再現性が土台になっていることはいうまでもありません。
しかし、そんなレベルでもゆるさがある。
ごくわずかなゆるさが新しいタンパク質を作り、DNA鎖を置き換える。
だったら、そうかと飛躍させていきます。
もし会社の組織にわずかなゆるさを持てたらどうなるんだろうと。
理想的には「ごくわずかなゆるさが多種多様なメンバーとの反応を触媒する」と仮説を立てることができます。
ただし、問題は塩梅の加減です。
ごくわずかなゆるさ、そのさじ加減が難しい。
わずか、こわずか、ごくわずか。
苦しまぎれに「わずか」の三段活用してみましたが、やっぱりいい案が浮かんでこないので、とりあえず今日は秋のはじまりにふさわしいスイーツを取り寄せることにしました。
ちなみに上述の進化生物学の書籍は面白い説が多く、おすすめです。
2024.09.26
早いもので、9月は残りを数えるばかり。
来週になるともう10月、ハロウィンの季節。
今年は残り3ヶ月、100日を切って営業日なら66日しかないんです。
気を抜くとすぐお雑煮シーンになりそうだったので、恒例の年末プロジェクトはラストスパートに入りました。
今年はいつもと違い、オリジナルカレンダーの配布をやめてカードゲーム作りに軸足を移し、もう一つの年賀ゲームアプリもやめて誰かの役に立てそうなサービス作りに進路を変えました。
そう決めるまでは良かったのですが、予想通りうまくいかないものです。
そもそもプロジェクトをキックオフできてなかったり、プロトタイプが思ったほど面白くなかったり、すでに予算金額と規模を大きくオーバーしそうだったり。
どれも初めてだから未だゴールの場所が分からず、進むべき道が見えてこず、なすべき役割を決められず。
それでも情け容赦なく時間が過ぎていけば、じんわり背中が汗ばんできて、踏み出す足が遅れはじめ、薄暗い森をあてどなく彷徨(さまよ)うような錯覚に陥っていく。
行き詰まり、無言になり、顔をしかめ、下を向き、天を仰ぐ。
不意にヒンヤリした空気を感じて、夜には足先から凍てついていく予感。
深く分け入るほど、追い詰められていく人たち。
Mogic冬の風物詩、地獄の二大プロジェクトはまだ始まったばかり。
いかなる結末になるのか、僕らもまったく分かりません。
結末は必ずどこかで公開されますので、乞うご期待ください。
【後日追加】
年賀カレンダーの仕上がり:https://branding.mogic.jp/a/14203
年賀アプリの顛末:https://microtech.mogic.jp/a/14226
【過去の風物詩】
カレンダー2024:https://branding.mogic.jp/a/13774
カレンダー2023:https://branding.mogic.jp/a/13685
カレンダー2022:https://branding.mogic.jp/a/13678
カレンダー2021:https://branding.mogic.jp/a/13665
年賀アプリ2024:https://microtech.mogic.jp/a/13795
年賀アプリ2023:https://microtech.mogic.jp/a/13625
年賀アプリ2022:https://microtech.mogic.jp/a/13623
年賀アプリ2021:https://microtech.mogic.jp/a/13619
2024.09.20
四字熟語シリーズで、二つほどピックアップしてみました。
まずは一樹百獲から、もとは
“一年の計は穀を樹うるにごとくはなし。終身の計は人を樹うるにごとくはなし。一樹一獲なるものは穀なり。一樹十獲なる者は木なり。一樹百獲なるものは人なり”
という文章があり、意訳すれば「目先の利益ばかりじゃなく、長い目で人を育てていくことが大事」ということ。
続いて一新紀元の由来は分からないのですが、辞書を引くと高村光太郎・美の日本的起源の例文があり、聖徳太子をもって
“国是は定まり、国運は伸び、わけて文化の一新紀元がかくせられた”
という一文をみれば「古いことが終わり、まったく新しい年のはじまり」と分かります。
唐突ながら、この二つを取り上げたのは現在の足場を示すにふさわしいんじゃないかという直感です。
つまり、今この時期に大きく時代を捉える感覚を変えなきゃいけないんだろうなと。
一つとして日本の人口動態を見れば、2023年は過去最大の84万人減少という話。
減少の内訳としては、出生数は75万8631人で死亡数は159万503人。
たった1年で政令指定都市レベルの人口がなくなったという事実。
これが毎年積み上がるとすれば単純計算で10年で840万人減。
840万人が減った未来、それはどのように見えるものなのか?
これまでの視点から見れば「何もかも不自由のない時代から、いつも何かが足りない時代」と映るでしょうし、10年後の視点から見るなら「手元にあるものから、違う価値を生み出す時代」になるのかと思ったりします。
そう考えを推し進めるなら、冒頭にもどり、一樹百獲が大事となります。
会社で例えると、いい人が採用できないと嘆くより面接にきてくれる人とどうやれば共に伸びていけるかを考える。
人手が足りないと悲観するなら、今いる人を大事にするべくシステム化、構造化、取捨選択することを考える。
そうして何よりこれまでの当たり前に疑問を呈し、新しい価値を生み出す組織をどう作っていくのか、それをじっくり考えたいところです。