少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。
2024.10.22
経営ってなんだろうなと時々分からなくなるので、あれこれ考える時間を作ります。
今日は「仕事の種類と量」という制約に絞って捉えなおすことにしました。
まずは、簡単な条件を設定してみます。
Q1:1種類の仕事を1人で1日以内にやるとして、できるかできないか?
「うん、慣れれば、そこそこできそう」
続いて
Q2:5種類の仕事を1人で1日以内にやるとしたら?
「頭を切り替えといけないしな、できるかな、、、ちょっと怪しいけど」
と、そんな感じで条件を重ねて増やしていきます。
Q3:5種類の仕事を、経験が同じ5人で1日以内にやるなら?
Q4:5種類の仕事を、経験の異なる10人で1日以内にやるなら?
Q5:5種類の仕事を、経験の異なる10人が入れ替わりながら、10日以内にやるなら?
Q6:5種類の仕事は順番があり、最初に3種類がすべて終わらないと次の2種類に着手してはならず、最初の3種類ができる人は3人に限られ、残る7種類は10人全員ができるとして、入れ替わりながら10日に分けてやるなら?
とても複雑ですね。
こんなに複雑にしたくないのですが、ああ無情、現実の仕事は知らぬ間に入りくんでしまうのです。
しかし、そうは言ってもてんてこ舞いになるわけにはいきませんから、もう少し知恵を絞ります。
Q7:Q1が簡単なのに、Q6が複雑そうに感じるのはなぜか?
「そりゃ、どれより判断する分岐点が多くて、時間がからんで失敗したらやりなおせないからでしょ」
という回答がありえるとして、対策を考えてみると
「できるだけ時間にまつわる制約を緩め、分岐を少なくしたら」
となってきます。
なるほど、じゃあと、Q6を簡素化してみます。
Q6':3種類の仕事を3人で3日以内にやります。残り7人は同時に横で見て学びます。もし3日以内にできそうにないペースなら2日目、3日目にほか7人がサポートに入ります。4日目からはサポートに入った7人がメインで作業し、最初の3人はサポートとして待機するなら?
これがいい答えかどうかは分かりません。そもそも
Q8:Q6のような複雑な仕事で成し遂げられる結果は見合うものか?
Q9:Q6で仕上がったもののクオリティはどこで担保されるのか?
Q10:本当は10人じゃなくて、3人でもできる方法があるんじゃない?
と問いかける必要があります。
なんとなく、こうやっていろいろ考えたりするのが経営かなあと。
つまり、時間が経つほどに積み上がる前提条件を取り出し、複雑でリスクの高い仕事群に作用し、できるだけシンプルなテーマとして映しだすこと。
まあ、もっともらしく、こんなに長く論理を展開してしまったのは、以下のパズル問題で前提条件があまりに長すぎてもう少し短くならないのかなと感じたからなのです。
ーーーーーー
ガードナーの数学パズル・ゲーム
マーティン・ガードナー(著)、 岩沢 宏和(監訳)、上原 隆平(監訳)
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/6820.html
問題9:子供は何人?
「庭で子供たちの遊んでいる声が聞こえますね」
数学専攻の大学院生ジョーンズがいった。
「全員、先生のお子さんですか?」
「そんなわけあるまい!」
スミス教授は声を上げた。教授は、整数論の大家である。
「わが子たちは、近所3軒の子供たちと一緒に遊んでいるのだ。たしかにその中ではうちが子供が一番多いがね。ブラウンさんのところが次に多くて、その次がグリーンさんでブラックさんのところが1番少ない」
「子供は全部で何人になりますか?」とジョーンズが聞いた。
「そうだねえ、こういうふうに述べてみよう」と教授は説明をはじめた。
「子供の数は18人より少ない。また、4家族それぞれの子供の数をすべて掛け合わせると、ちょうどうちの家屋番号になる。ほら、家に着いたとき君も見ただろう」
ジョーンズはメモ帳と鉛筆をポケットからとりだし、何やら計算をはじめた。しばらくしてジョーンズは顔を上げていった。
「まだ情報が要ります。ブラックさんのところの子供は複数人ですか」
教授がそれにイエス・ノーで答えると、直ちにジョーンズは、顔をほころばせながら、4家族それぞれの子供の人数を正確に言い当てた。
つまり、家屋番号を知っていて、ブラック家の子供の人数が複数かどうか知っているジョーンズにとっては、その問題の答えは自明であったが、驚くべきことに、実は、それらを知らなくても、ここまでに述べた情報だけをもとにして、それぞれの人数を一意に決めることができる。さて、それぞれ何人であろうか。
ーーーーーー