Mogicはかんがえる

少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。

代表取締役 山根陽一

2024.12.02

そんなもんなんじゃないのかい

不思議に思われますが、Mogicには会社としてのプレゼン資料がありません。

こうやるぞ!そんな目標だ!あんなロードマップさ、なんて宣言はありません。

よく「そんなんで組織まとまるね」と言われますが、どこ吹く風です。

「もう15年もやってきたんだから、さすがにいいでしょ、大丈夫ですよ」と答えています。

なんだか企業としたら一般的じゃないんだろうなと思ってたら、デザインや建築分野に近しい手法があるらしく、引っ張ってきました。

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スマートシティとキノコとブッダ
人間中心「ではない」デザインの思考法
中西泰人(著)、 本江正茂 (著)、 石川初(著)
https://bnn.co.jp/products/9784802513081

「いまあるモノで何か作ろうか?」

お腹を空かして家に帰って、お母さんからそんなふうに声をかけられたことはありませんか?

そう言ってお母さんが作ってくれたモノは、冷蔵庫にあるものを使って作る「ありあわあせ」の料理でしょう。

それは、味はいつもの味付けでホッとするけど、明確な名前があるようなものではないモノ。

材料からその使い道を考えた創作料理であるそれは、時にはナゾの料理かもしれません。

そうした料理のプロセスは「これを使って何かできないか?」と思い巡らしながら他の食材を眺め、新しい組み合わせを考えて素材の可能性を引き出すようなプロセスです。

それは新しい技術や素材の応用先を「ボトムアップ」に探していく「シーズ志向」のデザインプロセスに近いものです。

それとは対照的なのは、週末だけ料理を作るお父さんがやりがちなプロセスで、本に書かれた料理の「設計図」としてのレシピを実現すべく、それに従ってスーパーに行って材料を買い出しに行くところから始めるような料理です。

すでに誰かが設計してくれた美味しい料理を目指して、材料をきっちり揃え、手順通りに作る。

それはゴールを先に決めてそれを実現する手段を考えていくような「トップダウン」「ニーズ志向」のデザインプロセスに近いものです。

お母さんが作るような、手元にある材料を寄せ集めて即興で作られたありあわせの料理は、その味や食感に思わぬ驚きがあったり、その逆に、なんとも言えないメニューだったりするかもしれません。

この、手元のものを集めてどうやって新しいものを作るかを試しながら作り出すプロセスは、「ブリコラージュ(bricolage:器用仕事)」とも呼ばれます。

そうした工夫は、「頓知」や「機知」、「ウィット」や「エスプリ」といった単語が近い意味をもっています。

これらの言葉は、その場に応じて即興的にユーモアを含んだ知的なことを言ったり、何とかその場を切り抜ける咄嗟の判断などを表しています。

ブリコラージュはフランス語で、「繕う(つくろう)」や「ごまかす」を意味する「bricoler」という単語に由来していますが、それはちょっとしたウソをついて何とか事態を切り抜けるような雰囲気を含んでいるそうです。
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いいですね、ありあわせ、ありあわせで作る会社。

ない、ないというより、身の回りのもので取り繕う会社。

そうしてなにより困ったらウソはつかないけど、なんとか切り抜けようとごまかしニンマリする人たち。

別にそんなもんなんじゃないのかいと、今日は朝から大掃除です。

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