Mogicはかんがえる

少人数+ソフトウェア+サーバやロボットの組み合わせで
新しい時代の会社経営を進めています。
そのプロセスの一部をこのコーナーでお伝えできればと思っています。

代表取締役 山根陽一

2024.12.16

そして丸15年、今回は韓国料理

ちょうど15年前の今日、会社を設立しました。

最初は一人の会社だったので、家族がイタリアンのレストランで祝ってくれたことを思い出します。

そして15年目、今回は韓国料理のキッチンカーにきてもらいました。

プルコギ丼、牛バラビビンパ、高菜明太ビビンパ、トッポギ、クロッフル、ハットク、タピオカミルクティーなどなど。

みんなが楽しみに出社しているみたいで、それが一番です。

思えば今のオフィスに引っ越したのが10年前。

3Fと4Fだけ借りていて、すぐに1Fと2Fが開いたので改装工事。

勢いあまって初夏の屋上でコロッケとビールで地域の方と盛大にパーティ。

かれこれいろんなことがありましたが、端的にまとめると会社を作って良かったなあと思っています。

2024.12.10

社内規程は投資に見合っている

4ヶ月に1度ほど、会社の社内規程を外部の専門家の方と見直しています。

このぐらいがちょうど良くて、介護や育児の情報をアップデートしたり、これまでの条項で曖昧な部分を書き換えたり、みんなから寄せられた意見を反映したりします。

全部で20本近くあるのですが、一番メインの就業規則は改訂に改訂を重ねて第95条まで達しました。

さすがに全部を見切れる人はいないとしても、ここまで書き込みつづけると各部門の責任者が判断する際に辞書代わりとなります。

結果、代表のところまで相談がこなくなる。

うん、いいことです。

そういう点でも4ヶ月に1度、執行役員とともに見返すというのは投資に見合っているのです。

ちなみに厚生労働省のサイトにモデル就業規則というものがあり、「ああ、その視点もあったか」と勉強になります。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/model/index.html

2024.12.02

そんなもんなんじゃないのかい

不思議に思われますが、Mogicには会社としてのプレゼン資料がありません。

こうやるぞ!そんな目標だ!あんなロードマップさ、なんて宣言はありません。

よく「そんなんで組織まとまるね」と言われますが、どこ吹く風です。

「もう15年もやってきたんだから、さすがにいいでしょ、大丈夫ですよ」と答えています。

なんだか企業としたら一般的じゃないんだろうなと思ってたら、デザインや建築分野に近しい手法があるらしく、引っ張ってきました。

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スマートシティとキノコとブッダ
人間中心「ではない」デザインの思考法
中西泰人(著)、 本江正茂 (著)、 石川初(著)
https://bnn.co.jp/products/9784802513081

「いまあるモノで何か作ろうか?」

お腹を空かして家に帰って、お母さんからそんなふうに声をかけられたことはありませんか?

そう言ってお母さんが作ってくれたモノは、冷蔵庫にあるものを使って作る「ありあわあせ」の料理でしょう。

それは、味はいつもの味付けでホッとするけど、明確な名前があるようなものではないモノ。

材料からその使い道を考えた創作料理であるそれは、時にはナゾの料理かもしれません。

そうした料理のプロセスは「これを使って何かできないか?」と思い巡らしながら他の食材を眺め、新しい組み合わせを考えて素材の可能性を引き出すようなプロセスです。

それは新しい技術や素材の応用先を「ボトムアップ」に探していく「シーズ志向」のデザインプロセスに近いものです。

それとは対照的なのは、週末だけ料理を作るお父さんがやりがちなプロセスで、本に書かれた料理の「設計図」としてのレシピを実現すべく、それに従ってスーパーに行って材料を買い出しに行くところから始めるような料理です。

すでに誰かが設計してくれた美味しい料理を目指して、材料をきっちり揃え、手順通りに作る。

それはゴールを先に決めてそれを実現する手段を考えていくような「トップダウン」「ニーズ志向」のデザインプロセスに近いものです。

お母さんが作るような、手元にある材料を寄せ集めて即興で作られたありあわせの料理は、その味や食感に思わぬ驚きがあったり、その逆に、なんとも言えないメニューだったりするかもしれません。

この、手元のものを集めてどうやって新しいものを作るかを試しながら作り出すプロセスは、「ブリコラージュ(bricolage:器用仕事)」とも呼ばれます。

そうした工夫は、「頓知」や「機知」、「ウィット」や「エスプリ」といった単語が近い意味をもっています。

これらの言葉は、その場に応じて即興的にユーモアを含んだ知的なことを言ったり、何とかその場を切り抜ける咄嗟の判断などを表しています。

ブリコラージュはフランス語で、「繕う(つくろう)」や「ごまかす」を意味する「bricoler」という単語に由来していますが、それはちょっとしたウソをついて何とか事態を切り抜けるような雰囲気を含んでいるそうです。
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いいですね、ありあわせ、ありあわせで作る会社。

ない、ないというより、身の回りのもので取り繕う会社。

そうしてなにより困ったらウソはつかないけど、なんとか切り抜けようとごまかしニンマリする人たち。

別にそんなもんなんじゃないのかいと、今日は朝から大掃除です。

2024.11.25

完璧主義、受容主義、ITの世界

先日会食したときに「今どきの完璧主義」が話題になり、少し気になったので帰りながら生成AIのClaudeに聞いてみました。

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Q:そもそも完璧主義ってなに?

A:完璧主義について説明させていただきます。

完璧主義とは、物事に対して完璧さを求め、些細な欠点も許容できない考え方や性格特性のことです。

主な特徴として:物事を完璧にやり遂げようとする強い意志があり、高い基準を設定する傾向があります。そのため、細部まで徹底的にこだわり、ミスを極端に恐れます。

完璧主義には良い面と課題となる面があります:良い面としては、質の高い成果を追求できること、責任感が強く信頼されやすいこと、向上心が旺盛なことなどが挙げられます。

一方で課題となる面としては、完璧を求めすぎるあまり行動が遅くなったり、些細なミスで自分を責めすぎたり、周囲にも厳しい要求をしてしまうことがあります。

また、ストレスや不安が大きくなりやすく、燃え尽き症候群のリスクも高まる可能性があります。

健全な完璧主義を目指すためには、適度な要求水準を設定し、時には「程々で良い」と割り切る柔軟性を持つことが大切です。

また、自分や他者への寛容さを持ち、完璧でなくても価値があると認められることも重要です。
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なるほどなあ、いいことあれば悪いこともあるもんねと納得して、じゃあ、反対って何なんだろうと続けます。

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Q:じゃあ、完璧主義の反対語ってなに?

A:完璧主義の反対は、建設的な意味で「受容主義」と考えられます。

物事の捉え方:不完全さを自然なものとして受け入れる、「これで十分」という判断ができる、ミスを成長の機会として前向きに捉える。

行動の特徴:過度な準備や確認を避ける、状況に応じて柔軟に対応できる、試行錯誤を恐れない。

心理的特徴:自分や他者に対して寛容、ストレスや不安が比較的少ない、失敗を過度に恐れない。

仕事や生活での特徴:効率重視の判断ができる、優先順位をつけて取り組める、バランスの取れた生活を送りやすい。
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さすがスキのない回答。とここで、生成AIって完璧主義なのか、それとも受容主義なのかが気になってきて、つい問いかけてみました。

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Q:ふうん、じゃ、あなたは完璧主義なの?受容主義なの?

A:この質問について考えてみますと、私は受容主義に近い傾向があると感じます。

対話の特徴:人間の多様な意見や考えを受け入れようとする、一つの正解だけでなく、状況に応じた複数の可能性を提示する、誤解や修正が必要な場合、それを素直に認める。

問題解決のアプローチ:理想的な解決策だけでなく実行可能な選択肢を重視、状況に応じて柔軟に対応、試行錯誤を厭わない姿勢。

コミュニケーションスタイル:完璧な回答を目指すよりも対話を通じた相互理解を重視、人間との会話で生じる不確実性を自然なものとして受け入れる、必要に応じて質問や確認を行い、理解を深めていく。

ただし、基本的な正確性や信頼性は常に意識しており、その意味では完璧主義的な一面も持ち合わせています。つまり、「適度な完璧主義」と「健全な受容主義」のバランスを取ろうとしている、と言えるかもしれません。
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予想外に「受容主義ながら、完璧主義でもある」という答えでしたが、答え方そのものが完璧だったので、やはりITは完璧主義的な世界なんだよねと変に納得してから、むしろ完璧主義の弱点を克服してる生成AIの方がヤバいじゃんよ!と、家に向かう最後の角を曲がりながらツッコミをいれたのでした。

2024.11.19

なおのこと忙しくなる師走入り

「25年保存できるカレーなんですが、すごく美味しいんです」と教えてもらいました。

一度お邪魔したことのある会社さんの商品で、各地のカレーフェスティバルに参加されるほど味にこだわられているとのこと。

保存食はうっかり賞味期限を過ぎてしまうもので、25年あると助かるよねとうちの会社でも購入することになりました。

ついでに全体的に災害対策を見直してみようとなって、最新情報をYoutubeでチェックすることに。

「へえ、電化製品の役割を代替するプランを用意すればいいのね」
「でも、どうしても電気がいる製品があって家庭だと冷蔵庫、扇風機、ドライヤーなんだ」
「そうか、計画停電が3ヶ月以上続くこともあるんだ」

と分かって、IT企業は計画停電になるとヤバいかも!どうする?!と一同みな焦りました。

計画停電になると、1日のうち何時間か電気が止まります。

IT企業はパソコンを使って仕事をする。

会社のパソコンはおよそバッテリーがついてない。

その間仕事できないじゃん、ということです。

もうちょっと正確に調べてみようと、東京電力のサイトを開くと

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https://www.tepco.co.jp/keikakuteiden/about-j.html

計画停電を実施する場合、停電時間は8時30分から21時までの間で、以下の時間帯のうち2時間程度、原則、各グループ1日につき1回の停電をお願いさせていただきます。

停電時間帯
以下の各時間帯のうち2時間程度

第1時間帯  8時30分 ~ 11時00分
第2時間帯 10時30分 ~ 13時00分
第3時間帯 12時30分 ~ 15時00分
第4時間帯 14時30分 ~ 17時00分
第5時間帯 16時30分 ~ 19時00分
第6時間帯 18時30分 ~ 21時00分
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2時間の停止ならいけるかと少し安心しました。

が、計画は計画。

災害時はもっと長く止まることもありえるわけです。

とまあ、いろんなことを考えはじめて、なおのこと忙しくなってしまう師走入りなのでした。

2024.11.11

集団的・累積的キャリアが必要

モノを仕入れ、パッケージにして、買ってくれる人を探し、契約して、納品して、入金を確認する。

または

作っていく人、売っていく人、作業をまとめる人、事務をする人が一緒に仕事をする。

または

経費を支払い、売上を立て、利益を出して、キャッシュを回す。

いずれも「企業」という存在を表現するには妥当なものでしょう。

が、なにか自分たちが目指すものとは違う気がする。

大きくは当たっているけど、芯をとらえていないと思う。

そんな時に「革新的企業」という定義を使い、企業価値の収奪を議論した本からヒントをもらいました。

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略奪される企業価値
ウィリアム・ラゾニック(著)、ヤンーソプ・シン(著)、中野剛志(解説)、鈴木正徳(訳)
https://str.toyokeizai.net/books/9784492444832/

企業は従来よりも高品質で低単位費用の製品を生み出して、費用構造を転換することで大きく成長する、と認識する。

革新的企業は、競合他社よりも高品質な製品を開発するために、集団的・累積的学習プロセスに投資する。

そして、それに成功すれば、まさに買い手がその製品を高品質だと見なすために、革新的な企業はその製品市場でより大きなシェアを得られるようになる。

この市場シェアにより、生産の固定費用をより多くの販売単位に分散させ、より高品質な製品を開発するための高い固定費用を低い単位費用に変換するのである。

われわれは、企業が従来よりも高品質で低単位費用の製品を生み出すことを可能にする、3つの「革新的企業の社会的条件」を明らかにする。

これらの社会的条件とは、戦略的管理、組織的統合、資金調達コミットメントである。
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難しい漢字が並びましたが、一番気になったのは「集団的・累積的学習プロセス」のところです。

ちょっと解釈を加えて書き直してみます。

そう、どうせやるなら良いサービスを目指したい。

ただ、努力しても到達できるかどうかは別問題。

いろいろ考えなきゃいけないことが多いから、先が読めない。

だけど目指さない限り届かないんだから、まずはスタートしてみよう。

リスキーなのは、いつどう良いサービスに仕上がるか分からないこと。

だから、そこに到達するまでうまく粘ってやりくりするしかない。

資金をもたせて、商談にのぞんで、いろんなフィードバックを受ける。

チームで「ああでもない、こうでもない」と議論を重ねる。

無駄が多いけど、いろんな知恵が組織にたまっていく。

やがて良いサービスになる確率が上昇してる、といった風情でしょうか。

うーん、金融商品と違って面倒なプロセスです。

ふと友人が言っていたことを思い出します。

「なんで(自分が)金融商品を手掛けてると思う?人はどこかで必ずブツブツ文句をいうけど、お金は何もいわないからだよ」

確かにパッと労力を投下してサッと結果が出たらいいのに、まったく違う。

努力量に応じて決まった成果なら楽なのに、先行きはいつも不透明のまま。

だけど、そんなプロセスこそ楽しいという奇特な人がいるのも事実。

煎じつめると、いうまでもなく僕らはそういうタイプなんだろうな。

なんたって、クセが強くてよく面倒ごとを起こす人ばかりだから。

まあ、よく笑いながらここまでやってこれたなぁというのも事実。

だからというわけではないんですけど、これからも変わりなくいろんなことで共にうまくなっていければいいなぁとひそかに願っています。

最後にそこらにからむ文章を引用して締めたいと思います。

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イノベーション・プロセスの本質である学習は、集団的かつ累積的なものである。

イノベーションは、1人では起こせない。

人々は、同じ組織の目標に向かって専心努力する他人との相互作用を通じて、より良い仕事のやり方を学ぶ。

重要な従業員を長期にわたって雇用しておこうとするのは、こうした集団的学習プロセスの累積的な性質によるものである。

そして複雑な製品を生産する複雑な分業体制においては、集団的・累積的学習プロセスの「重要な」人材は、組織階層の奥深くに見つけることができる。

企業が革新的であるためには集団的・累積的な学習が必要であるように、従業員が今や40年以上に及ぶ職業人生において高い生産性を維持するためには、集団的・累積的キャリアが必要である。
ーーーーー

2024.11.06

普通にはたらく、ではないなら

人生100年時代とするなら、長くなった分だけ多くの出来事があります。

良いこともあれば、悪いこともある。

弱った時に支えてくれる人がそばにいればいいのですが、そうでもない時は公的なサポートに頼るしかありません。

ということを鑑みて、みんなのため、自分のために社会保障制度をしっかり理解しようと思い、いろいろ調べたり、話を聞いたりしています。

厚生労働省のサイトを見てみると
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社会保障とは何か
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21479.html

社会保障制度は、国民の「安心」や生活の「安定」を支えるセーフティネットです。

「社会保険」、「社会福祉」、「公的扶助」、「保健医療・公衆衛生」からなり、子どもから子育て世代、お年寄りまで、全ての人々の生活を生涯にわたって支えるものです。
ーーーーー

上記のサイトに掲載されている図(国民生活を生涯にわたって支える社会保障制度)をよく見てみると、「社会福祉」のサポートが一番“薄い”のは18歳から40歳で、「雇用促進」のサポートが一番“手厚い”のは、15歳から75歳と分かります。

二つの制度を併せて考えれば、そのあたりは元気でがんばれる世代だから「普通にはたらく」のが大前提になっている。

無論、今まではそうだったと思います。

ですが、もしこれからのこの世代で「何らかの困難でうまくはたらけない」場合が増えるなら、どうすればいいのでしょうか?

それも明らかにはたらけない状況ではなく、うまく社会にマッチできなくてはたらきにくいケース。

厚生労働省の資料から、当然のごとくそのサポートは明らかになりません。

となって、少し考えます。

会社を運営するものとして、フォローできることはあるのか?

できることがあるなら、何をどこまでフォローできるのか?

これからまさに「ごく普通にはたらく」がメジャーじゃなくなるなら、新しく生まれる「はたらく」に対して慎重に気を配っていく必要があります。

2024.10.30

彼らの底力に期待するばかり

季節柄なのか、元インターン生、社会人のOBOGからよく相談を受けます。

「配属が決まったのですが、希望した部署じゃなくて」
「将来のキャリアを考えると、何かが足りないんです」
「海外で働きつづけるため、リファレンスをいただきたく」
「いくつか転職して、今はどう進めばいいか分かりません」
「上司が気分屋で、ハードな目標設定がつらいんです」
「朝から晩まで働いて、通勤して、何も考えられません」
「暇な時間が結構あって、それが辛いです」

うん、うん、そうなんだと時間の許すかぎり、彼らの訴えを聞いています。

ずっと抱えてきたモヤモヤを粗くとも言葉にできれば少しは晴れ間が見えるでしょうし、荒ぶって横なぐりの気持ちは話すにつれ小降りになるでしょうから。

なので、アドバイスは最小限、求められたときだけ。

話が途切れたら、一つまた一つと質問を重ねるだけ。

彼らがふっと口にしたこと、それを五目のように並べていく。

たまに、どうにも、どうやっても筋を通すには無理ごとが見つかる。

その話とこの話がぶつかってて、埒あかないよねという場所。

「あぁー、、、あー、、そうか、、そうかな、、、そうかもです」

というように、どこかに鍵穴が見つかれば何より。

僕らができるのはそこまで。

あとは彼らの底力に期待するばかりです、ガチャリ。

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