『自分たちの好きなように会社を作っていけばいい。
他と違ってても、普通じゃなくても、信じられることをやっていく。
信じられることって、案外と少ないものですから
そう、本当に愚直に、率直に、真摯にそれを探してきたんです』
2018.07.20
会社がある程度年数を経過し、組織化が進んでくると実施されるものに、朝礼、決起集会、合宿、クレドやミッションづくり、多面的フィードバック、表彰式などがあります。
さらに、組織/個人ごとに3ヶ月、6ヶ月のコミットメントと評価など組織の健全性を図るモノサシが導入されることがあります。
Mogicは設立されて10年弱になり、組織化され、人数も増えてきましたが、一度もそれらをやったことがありません。
おそらく将来もないと思います。
それをしなくとも、残業せず、新しいことを学びつづけ、休みたいときに休み、休んだ人のために自動的に周りでフォローアップし、サービスをブラッシュアップし、コストを抑え、価値を作ることに集中できていると感じています。
組織化のもたらすものは何か?
管理する側からみれば、人が増えた分だけパワーはでるが、バラけやすいのでコントローラブルにしたいという欲求でしょうし、働く側からみれば、安心感は出てくるものの、自分らしくやってる感は薄れるということだと考えています。
Mogicとしては、組織化しながらも、コントローラブルな部分を減らし、個々が自律的に考えてチームとして連携して動ければなあと思っています。
2018.06.28
とてもありがたいことに、Mogicには年間150人以上の学生がインターンの面接にやってきます。
しかもそのインターンの募集条件がサマーインターンのように短期ではなく、長くじっくりしたもので、現在在籍している学生の最長は丸4年です。
たまにそれってインターンなんですか?とも言われます。
インターン生を受け入れる理由はいくつかあり、不謹慎かもしれませんが、僕らが持っている知恵をシェアしたり、それについて議論したりすることがやっぱり楽しいということです。
教える楽しさ、教わる楽しさ、お互いの知らない情報を持ち寄る楽しさ、少しずつ成長していく楽しさ。
仕事って、大変なことを我慢してきっちりやるという、暗黙のイメージがあったりします。
それがどうにもイヤなので、そうでない雰囲気でも仕事ができることを分かち合いたいのかなと。
2018.05.17
先日、社内のプロジェクトマネージャから言われたことに「今まではエンジニアやデザイナーからもっといいアイデアをほしい」と思っていたけど、それは実は違っていて「彼らが自然と描きたくなるキャンバスを用意できてなかった」ことの方が原因だった気がする、ということでした。
サービスづくりは難しいものです。
よくある機能をたくさんつけていくと、やがて飽和します。
機能が飽和するというより、プロジェクトメンバーの思考回路が飽和してきます。
「もうこれ以上は機能をつけられないんじゃないか」といった閉塞感です。
しかし、これは勝手な幻想だと思っていて、限られた状況から新しい視点をつくるのがクリエイティブなので、それが減っているに気がつかないプロジェクトメンバーの方が問題です。
この限界をプロジェクト内で気がつき、大きく方向転換できるのがいいチームだと思っています。
2018.04.16
10年以上も前、数人の打ち合わせで「ビジネスにおいて最も重要なものは何か?」という問いかけがあり、「付加価値だと思う」と答えたことがあります。
その際、他のメンバーから、意味がわからない、それが何かもイメージつかないし、すぐに役立たないとコメントをもらいました。
Mogicという会社が生まれ、人が集まり、ワーワーやってくる中で、やはりキーは付加価値だったんだなと感じています。
少し話を脱線してから戻しますが、最近世界のあちこちで行われている音楽プロジェクトに「ストリートピアノ」というものがあります。
ストリートピアノ http://streetpiano-jp.com/
誰かの家で眠っていたピアノを調律しなおし、ペイントして、みんなが触れられるパブリックな場所に設置して、その時にきた人がふらっと弾いて、歩いている人がなんとなく引き寄せられるというものです。
それは意図的に細かく設計された段取りがあるわけでもないのに、その前提を聞くだけで、ワクワクします。
どうなっちゃうんだろう?
何がきけるんだろう?
誰もこないのかな?とか。
常識的に考えれば、ピアノは家など屋内にあるべきだし、誰かの所有物でありそうで、演奏の披露はせいぜい隣近所ぐらいです。
それが、そうでなくなる瞬間に付加価値が生まれていて、Mogicではそこを起点に物事を進めてきました。
2018.03.06
D.I.Yとは日曜大工用語で、Wikipediaから引用すると
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https://ja.wikipedia.org/wiki/DIY
DIYとは、お金を払ってひと(業者)にやらせるのではなく、自身で(つまり自分の身体を使って)何かを作ったり、修理したり、装飾したりする活動のことである。
DIYは、「自分でできることは自分でやろう」という理念のもとに行う諸活動である。
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Mogicではこれがよく行われます。
例えば、コーヒー豆をかってきてエスプレッソマシンで飲んでいたりしますが、それも飽きてきますので、生豆から買ってきて、自分たちで焙煎し、エスプレッソのポッドで作り、温めたミルクをフォームにして、カプチーノを作ったり、産地ごとの豆や焙煎具合でお好みのブレンドを楽しんだりします。
あとはフロアタイルが古くなってきたので、自分たちで剥がして、タイルを大量にかって、切ってはってモザイクを作ったり。
ドアの雰囲気が違うとなって、ペンキで塗り替えたり。
会社関連でも似た感じです。会議進行が退屈になったり、面白くないとカスタマイズを加えつづけ、議事録もリアルタイムでつけれるようにしたり。
電話の受け取りメモを書くのが面倒となれば、ウェブツールを作り、ウェブサービスのアイデアが浮かべばすぐに試したり、過去のものに付け加えたり。
プロジェクトによってはとてもゆっくりしたペースのものから、急ピッチで追い込んだものまでプロジェクトマネジメントも個別の担当によってやりやすいようにどんどん変化していきます。
戦略やマーケティングといった硬いビジネス分野も、既存のフレームだと使いづらいので、いろいろ改良していくとまったく違ったものになったりします。
それを楽しんでいける余白が、会社の文化だと思っています。
2018.03.03
食べ物ではないのですが、Mogicは会社経営の上で、地産地消を重視しています。
細かくいえば、パンフレットのデザインを石神井地元のデザイン会社に頼んだり、内装工事は近くの工事屋さんに依頼したり、会計事務所も弁護士事務所も、誕生日のケーキもできることはほとんど、地元の方々にお願いしています。
そうすると、不思議なもので顔見知りになったり、仲良くなったりするんですね。
オフィスの大家さんとも挨拶する中ですし、電気工事に来る人も、子どもたちとのハロウィン行列に参加させてもらったのも近くの英会話教室の方々。
今日も顔見知りの中華料理屋にいったら、混んでいてごめんねということでゴマ団子をサービスでいただきました。
こんなゆるやかなネットワークが石神井で企業経営する雰囲気です。
2018.02.19
登山用語として「アルパイン・スタイル」というものがあります。
Wikipediaから引用すると
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アルパインスタイル(英語: Alpine style、アルプス風登山)とはヒマラヤのような超高所や大岩壁をヨーロッパ・アルプスと同じような扱いで登ることを指す登山スタイル・用語。
大規模で組織立ったチームを編成して行う極地法とは異なり、少人数でベースキャンプを出たあとは一気に登り、下界との接触は避ける。
また、サポートチームから支援を受ける事もないし、あらかじめ設営されたキャンプ、固定ロープ、酸素ボンベ等も使わない、装備に極力頼らず、登る人の力にのみ頼ることを最重要視して行う登山スタイルである。
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Mogicの運営方針とは抽象的にはこのアルパイン・スタイルなんだなと思います。
つまり、登る山=プロジェクトに対し、リスクとリターンを最大限ギリギリまで考えて、最後は来たるべき時にトライして、途中で考え直して、またトライする。
こうした日々がすべてです。
2018.01.31
最近、社内で「そういう文化だよね」とか「そういう風にしていくのが、うちの文化だから」ということをよく耳にするようになりました。
例えば、ある職種だからといって、その仕事だけしかしないというのはなく、いろいろやります。
エンジニアだけど、ディレクションしたり、デザインにモノ申したりは当たり前で、イベント管理部でサプライズを演出したり、価格戦略にもアドバイスしたり、マーケティングのイベントに参加したり、利益率の話にコメントしたりします。
今日をたっぷり楽しむのが一つの方針なので、職種にとらわれて選択肢を減らすのが面白くないなというのが文化になっているようです。
ふと振り返ると、5年前に投稿した記事に以下のようなものがありました。
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会社という文化圏 2012.05.28
会社は確かに法律で定義されてはいますが、器ですのでどのような方向にも経営していことができます。
そういう自由度がある中で、会社とはどういう存在であるべきなのかと考えたときに黒ビールを作る会社の書籍「ギネスの哲学」に書いてあったことをふと思い出しました。
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企業というものは、それが生みだす文化によって評価されなければならない。
そう文化だ。文化とは「成長を促進するもの」であり「そこから触発されるふるまいと考え方」を意味する。
一つの企業がどれほどりっぱで高邁であるかはコマーシャルに謳っているものには現れないし、ましてや採用したマスコットとか、あるいは掲げているスローガン等に示されるわけではない。
最も重要な指標は、そこに属する人々がどんな暮らしをする気になったか、ということだ。
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これが少しは実ってきたのかなと感じています。